「設計図書」種類と違いについて

 

今回は「設計図書」について深く掘り下げようと思います。

 

現場管理メインの現場監督は、あまり馴染みがないものかもしれませんが、

工事前の計画段階から関わっている現場監督の場合には、

必ず出てくる建築用語になります。

 

wikipediaで意味を調べてみると、

「工事を実施するために必要な図書で、設計の内容を示す書類。

…建築物や工作物の製作・施工に必要な図面類と仕様書の総称。」とあります。

 

つまり、建築物を注文どおり完成させるにあたって参照とするべき

図面や書類ということですね。

 

これには、主に以下の4種類があります。

 

 ①標準仕様書

 ②設計図

 ③特記仕様書

 ④質問回答書、現場説明書、見積要項書等

 

「標準仕様書」には、材料の規格・サイズ、施工手順、検査方法

 など施工に関する基本的な内容が書かれています。

 

「設計図」は、施主から聞き入れた意向を各所に落とし込み図面化したものになります。

 

「特記仕様書」とは、それぞれの工事において特有の事項をまとめた内容になってます。

 

「質問回答書」、「現場説明書」、「見積要項書」等は、

 今回の工事をするにあたり取り決めた条件をまとめた書類のことです。 

  

この①→④の順番に資料が作成されていきます。

先に「標準」があって、「現場固有」に作り込まれる流れです。

 

では、実際に施工するにあたり、この4つの設計図書を、

どのように参照していったらよいのでしょうか。

別の言い方をすると、設計図書同士で内容が異なっていた場合には、

どちらを参照すればよいのでしょうか。

 

設計図書の中でも、参照にするべき優先順位というのがあり、

それは以下になります。

 

1.質問回答書、現場説明書、見積要項書等 

2.特記仕様書 

3.設計図 

4.標準仕様書

 

なんと、優先順位は、作成された順番と逆になります。

「標準的な納まりとは少々異なっていても、現場特有の事項を優先していく」

という趣旨になんですね。

 

これは特に、設計事務所が監理者として入る現場などで、

各工事の施工計画書を作成し提出する際に、

このポイントを特に意識しておく必要があります。

 

優先順位のポイントを押さえていない計画書や施工要領だと、

「作り直し」のフィードバックが飛んできます。

勘所を押さた資料の作りこみが必須となります。

 

今回は、「設計図書の種類と、参照する際の優先順位」について記事にしてみました。

  

ご安全に!

 

  

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