品質管理について、まず始めに覚えておくこと

 

現場経験が浅い新卒者や転職未経験者の現場監督のメインの仕事は安全管理になります。

次に任されることが多いのは、品質管理になります。

今回は、品質管理の概要と心構えについて書いてみたいと思います。

 

品質管理とは、施主や設計図書どおりの期待している品質を実現

できるよう①下準備・②施工・③養生の各段階で確認し、管理していくことです。

また、施工計画どおりの資材を使い、工程が進められているか、 

仕上がったあとは確認できない隠蔽部にも目的の資材が使われているかなど

を確認するために、④工事写真を撮影するというのも品質管理に含まれます。

 

今回は防水工事を例に品質管理のポイントを伝えていきたいと思います。

①下準備

 ⇒防水を施す下地面が平滑で乾いている状態になっている必要があります。

  下地面が凹凸があったり不要物が突起していたり、ゴミが付着していたり

  すると、その後で適正な防水工事を行っていても、下地面が原因で

  漏水が起こる可能性があります。

  作業範囲は、施工できる状態になっているか事前に確認しておく必要があります。 

 

②施工

 ⇒施工要領書どおりに行っているか確認する必要があります。

  水下面から施工しているか、必要な重ね幅は確保して取付られているか

  といったように、止水性を損なわないように、

  正しい材料と個数・量を使用し、正しい手順と方法で行われているか

  確認しておく必要があります。

 

③養生

 ⇒特に、塗る・貼る・打設するといった作業では施工後の状態も重要になります。

 たとえば防水工事の場合、防水面が乾くまで時間がかかるので、

 その間は立入禁止措置をとったり、雨風が当たらないように管理

 しなくてはなりません。この段階で問題が起きれば、部分補修、やり直しが発生します。

 

④工事写真の撮影

使用する資材を受入れるとき、施工前の下地の状態

 施工中の各工程状況、施工後の養生状況、最終完了状況といった

 各段階で必要な写真を撮りましょう。

 

 基本的に設計監理者や施主は、再度の施主検査で仕上がりを

 確認するぐらいしか現場に来ないことが多いです。

 仕上がりの意匠は問題なくても、基準に沿う資材が使われていて

 隠蔽部にも求められている施工がされているかが気になり、

 その確認は工事写真で行われることになります。

 

 写真が撮れていなかったり、ブレていたりで確認できない場合は、

 最悪のケースとして、仕上がったものを解体させて確認する

 (確認後、再度仕上げる)ということもありますので、

 責任もって工事写真を撮影しておきましょう。

 

今回記事の品質管理の概要をまとめると、

目的は、施主や設計図書が求める品質になるように、

①下準備段階②施工段階③養生段階に分けて確認・管理していく

ことが求められます。また、各工程において④工事写真を撮影しておく

という作業も併せて必要となっていきます。

 

納まりの細部にこそ神が宿るため奥が深い品質管理ですが、

未経験者や経験が浅い施工管理者は、まずこの基本を押さえておいてください。

 

 

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