前回までに作業安全日誌や作業員名簿及び新規入場者アンケート用紙は
溜めずに処理していく必要性を前回までにお伝えしました。
私も過去には、新規入場者アンケート用紙を処理が中途半端のまま
ファイリングもせず約1か月分溜めこんでしまい、
抜き打ちの工事長の巡回で発覚し、怒られてしまった経験があります。
また新規入場者アンケート用紙をみて、項目に問題ないことを
確認したうえでの職人現場入場となるので、本来中途半端で溜め込んで
いるのはあってはならないことなのです。
では、どうしたら溜め込まなく処理できるでしょうか。
方法は、3つあります。
①開始時間を前倒しする
工事初日など新規入場者が多い日程は、周知のうえ、
早く作業現場を開放して、新規入場のための時間を設ければ、
アンケート用紙のチェックも早めに実施することができます。
原則、現場に入る前までに記入しておく新規アンケートですが、
現場に入ってから空欄の用紙に記入するという職人さんも
少なからずいます。朝礼前に時間をとっておくことは、
この場合でも無駄な待ち時間短縮につながります。
これは、新築現場や改修工事でも大規模な現場では
行っている方法になりますね。
②対応人数を増やす
一人で対応するから処理しきれないわけなので、単純に
対応人数を増やせれば、その分負担も減っていきます。
初心者・若手クラスの現場監督が自分一人しかいない現場でも、
事情を説明すれば、中堅クラスや役職クラスの現場監督も
手伝ってくれます。
夜間工事で新規入場者が多い場合、昼間作業担当者がそのまま
残っていて手伝ってくれるという事例は少なくありません。
③記入ミスや再記入を少なくする
新規入場者アンケート処理で一番時間がかかるのは、
記入すべきところが空欄であったり、間違って記入していて
指摘のうえ再度記入してもらう往復になります。
そこで、注意看板などで、正しい記入・間違った記入の仕方
などのミスが頻発する項目を正しくかけるよう注意喚起しておけば、
一度で受領できるようになるため、時間短縮につながります。
また、各専門業者の番頭や職長に対して、提出する前に
全員分の項目にミスがないか確認してもらうよう指示
していくのも大切になります。
下請業者としても、元請の担当が新規用紙を受領しないと
現場に入って作業できないことは知っているので、
大抵、対応してくれます。
以上、安全書類をためずに処理する3つのポイントでした。
職人を不必要に待機させたり、自分自身がテンぱったりすると
作業現場内の雰囲気が悪くなり、事故リスクが高まります。
セコカンの仕事は、段取り9割といわれているので、
前もってやるべきことを見積り、手際よく処理できるよう
前作業・段取り・会話を実施していきましょう。