今回は「煙感知器の養生撤去」についてです。
煙感知器とは、その名のとおり、煙を感知して
ビル内に火事が発生したと知らせる設備器具になります。
しかし、工事で発生する粉塵が、煙と類似の粒子のため、
多くを感知してしまうと、火事は起こっていないのに、
誤って発報してしまう場合があります。
それを回避するために、本来は煙感知器がある区画を
工事期間中、取外して機能停止する
もしくは粉塵の影響を受けない熱感知器に交換する
という対応を取るのが一般的です。
しかし、小規模な工事などでは、
煙感知器自体に養生テープのマスクを施すことで外部と遮断し、
感知器機能を活かしたまま、粉塵作業を行う現場も少なくありません。
で、その煙感知器をカバーした養生テープですが、
作業終了後に取り外し忘れることが多いです。
まだ工事現場内にある場合は、天伏・上方作業もあるため
目線を上に動かすため、感知器にも気づくことができます。
が、隣接した共有部廊下に実施した感知器養生は、
上を見上げることはないため、つい失念してしまうんです。
しかし忘れてしまうと、その設備機能が不能の状態のため、
発覚され次第、当然のごとく、クレームの対象となります。
忘れず対応する為のポイントは以下になります。
①目線の位置まで、テープなどを垂らしておく(支障が無い範囲で)
②野帳などに当日の養生箇所を記入し、確認時にチェックしていく
③常に、目線を、「上・下・左・右」に振って、立体的な観点から
問題がないかと目視していく習慣をつくる
慣れてしまうと、③だけで全く問題ないことですが、
まだ慣れていない若手社員・未経験者の技術派遣は、①、②を
実践していき、場数をこなしていきましょう。